戯 言 
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拍手れす!
【彼岸花〜】の方!

えへへへ
ありがとうございます\(^^)/
そして本日彼岸花更新です!
是非続きをみてやってくださいませ(*^^*)これからも王様愛でサイト頑張っていきますvv
コメントありがとうごさいました!


そのほか拍手ぱちぱちありがとうございます!
- : comments(0) : trackbacks(0) : pankmia
拍手レス!
 【拍手文たまらないです!〜】の方!

ありがとうございます!
あれは、一年前から変わってなくてそろそろ変えようと思っていたのですが…そういってくださる方がいてとてもうれしかったです
ありがとうございます^^(二回目)←よっぽどうれしかった

遅筆な私ですが一生懸命これからもがんばらせていただきます><!
ではではコメントありがとうございました!


そのほか
ぱちぱちありがとうございました!
拍手レス : comments(0) : trackbacks(0) : pankmia
リクエスト 蒼さま 【海馬に振り回される王様】
「どこか南の島にエスケープしたい」


「はぁ?」




NA N GO KU !




 パソコンに向かって仕事をこなしていた海馬の口から突然発せられた言葉にわけがわからなくて変な声を出してしまう。
 いや、つうか、え?何、お前の口からエスケープぅ?
「そうだ、今から行こう。……磯野、戦闘機をヘリポートへ用意しておけ」
 海馬は突然内線をつなぎ要件だけさっさと言うと相手の返事も聞かずにすぐさま切ってしまった。俺はいまだにこの状況についていけずに読みかけの雑誌を膝に乗せて固まってしまう。
「え、ちょっと……いきなりどうした」
「いきなりではない、前から行こうとは思っていた。ただそこまで考えてはいなかったんだが、今唐突に行きたくなってな。よし、ハワイかタヒチかサイパンか選べ」


 いや、意味わかんねぇよ。


「なんで全部海外なんだよ。俺、パスポート持ってないぜ?」
「案ずるな、ここにある」
「は!?」
 何故かそれは海馬のデスクの中から現れた。なんで…俺も相棒も、パスポートの申請なんてしていないのに。
「……どうやって作った」
「最近の特殊メイクは侮れんぞ」


 コイツ、俺の顔を作りやがったのかァァアア!!!!!



 いっそ怒りを通り越して尊敬の念さえ抱きそうだ。
「仕事はどうすんだよ、まだ途中じゃないか」
「さほど重要なものはない、磯野でも出来る」
「さいてい」
「ふん、たまには息抜きだ」
 本当に仕事を丸投げしてエスケープするらしい。パソコンの電源を切って書類をまとめだす海馬の行動に迷いはみられなかった。
 きっとイヤって言っても強制的に連れていかれるんだろうなー…とどこか諦めにも近い感情は他人事のように思えてしまう。
「さあ遊戯、どこに行きたい」

 お前のいないとこ。

 本音を言えばそれだがもう相手にするのも疲れてしまって「グアムあたりでいいんじゃないか」と答える。サイパンでもハワイでもタヒチでも、雰囲気はかわんねぇよ。
「………やっぱりグリーンランドにしよう、スッキリしたい」
「………なめてんのか、俺は根っからの南国育ちだ!日本の冬でさえもキツいのにそんなとこいけるか」
「ふん……まあ暑いところで沢山汗をかけばスッキリするしな」

 ………コイツ、なにする気だ。

「よし、ではタヒチに旅立つぞ」
「グアムじゃねぇのかよ」


 俺の意見丸無視じゃねぇか。

 こうして俺は磯野さんが急いで用意したあの恥ずかしいブルーアイズ戦闘機に乗せられタヒチに旅立つこととなった。












 コバルトブルーの透き通った海に白い砂浜のビーチ。ヤシの木にハイビスカスなどの南国らしい色鮮やかで可愛い花。

「南国ヤッホォォォ!!!!」

 俺のテンションは最高潮だった。南国らしい暑さではあるが海のおかげか不快ではない。エジプトとは違う南国だが南国は南国だ、寒いところよりも断然いい。いつか相棒が「北の国から」をみていたけど、俺は見るだけで凍えそうになり耐えれなかった。あのテーマ曲を聞くだけで寒くなるような気がする。
 しかしここは南国だ、寒さの心配なんて全くいらない。天国だ!

「何してる、さっさと荷物を運べ」
「…………」

 コイツさえ居なければな!海馬が居なかったら本当に天国なんだけどな!
 俺達は今、タヒチにある海馬のプライベートビーチにいた。涼しげな別荘から広がる白い砂浜と透き通った海は本当にきれいだ。しかし、そこにいる人物がいただけない。
「……自分の荷物ぐらい自分で運びやがれ坊ちゃまよ」
 俺は荷物なんて持ってきていないから存在する荷物は全て海馬の物である。
「ふぅん。俺はカードより重いものなどもたん!」
「死ね!マジ海馬死ね!つーか、貴様のジェラルミンケースに入ったカードの束とかこれより重いだろ!」
「いや、100gぐらいそれのが重い」
「なんでそんな微妙な差が分かるんだ!………って海馬てめぇ運べ!」
 遊戯が文句を言っている間に海馬は別荘の中に足を踏み入れている。怒りに震えながらも遊戯は大人になれ、大人になるんだぜ俺!と言い聞かせながら海馬の荷物を運ぶ。
 別荘に足を踏み入れると中は風が通ってとても涼しくこれは快適にすごせそうである。更に中へ進むと海馬は広々とした部屋の中にある木で編まれた椅子に腰掛けていた。
「ご苦労」
 踏ん反り返って言う海馬の足元に持っていた荷物をこれでもかというほどの力でたたき付ける。
(ふん、ちょっと気が晴れた……って、なんだあれ…)
 それは遊戯が思いっきりたたき付けた荷物の中から出てきた。いぶかしげに遊戯は近づきそれを手にとる。そして固まった。
「………」
「どうした遊戯、急に固まりよって」
「………海馬、これなんだ?」
「わからんのか?水着だ」
「………誰が着るんだ?」
「貴様以外に誰がいる。俺がそんなものきるわけなぶふぉお!!!」
「怒りの鉄槌!死にさらせぇええ!!!!」
 でてきたのはビキニだった。


つづく
遊戯王 短文 : comments(0) : trackbacks(0) : pankmia
二人は王サマ 【発熱 5;バクユウ】※性描写あり
(くそっ……とりあえずコイツ鬱陶しい)

 苦々しげに舌打ちをしてユウギは後ろから抱きしめてくるバクラの脇腹に肘つきを喰らわせその拘束から逃れる。
「───ちょ、お…さま…っ…」
 呻いて背中を丸めた男に二三度蹴りもお見舞いしてユウギはアテムの肩を抱き寄せ部屋の出口に向かった。
「アテム、俺の部屋に行こうぜ」
「う、ん……」
 意識が朦朧としているのだろう、ふらふらとした足取りのアテムに見かねて肩に担ぐ。首に熱い吐息がかかった。
 ふと思い出したようにバクラのほうを振り返り、いまだうずくまっている男に声をかける。
「バクラ、ちょっとそこで待ってろ」
「……はァ?」
 相手の返事を聞く素振りも見せずユウギは部屋の扉をしめた。






「あ、お前。寝酒を持ってきてくれ、軽くて甘いやつ」
「かしこまりました」
 侍女に使いを頼みユウギはアテムをそっと自分の寝台に寝かせた。そばにおいてあった柔らかい布で肌を傷つけないように汗をそっと拭う。
「さっきよりは落ち着いたけど……やっぱり高いな」
 苦しげに口で呼吸する姿は心が痛む。侍女がそっと入ってきて寝酒とちょっとしたみずみずしい果実を置いてまた静かに出ていった。
 酒を自分の口に入れて一口飲んだあと、もう一口含んで今度はアテムの唇に運ぶ。むせないようにゆっくり少しずつ。こく、と小さな音を立てた喉元を認めまた一口含みアテムに与える。
「…ん……く…」
 六回ぐらい与えたところでもういらないとでも言うようにアテムが首を軽くふった。
「……早くよくなれよ、じゃないと執務溜まっちゃうぜ?」
 俺、やらないからな、と笑ってユウギはアテムの頬を軽くつねる。
 だんだんと表情が柔らかくなったあてむの寝顔をしばらくみて、ユウギは音を立てないように側から離れて入口に向かった。






 アテムの部屋に戻ると寝台の上で腕を組んでどっかりとすわる、不満そうな盗賊がいた。
「…………遅い」
「なら帰れば?」
「てめぇが待ってろっつうから!」
「いっつも人の命令に従わないくせに」
「…………」
 そのとおりなだけにバクラはいい返せなくて瞳だけで抗議する。そんな視線を受け止めようとはせずユウギはバクラの隣に腰を下ろした。その様子に少しだけバクラの気持ちがはねあがる。
「………なんで待ってろっつったんだよ」
「お前に言っておきたいことがあったからな」
「なんだよ?」
 ちらりと横を見ればアテムよりも深い赤色がこちらを真剣な眼差しで見つめていた。視線を首もと、胸、腹、脚と滑らせる。あの首にかぶりつきたい…あの引き締まった脚を肩に担ぎ上げて深く交わりたい。思わずちいさく喉を鳴らす。と、そこで小さな口が開いた。

「アテムにこれ以上近づくな」
「は?ンなの俺の勝手でしょーが」
「あいつは俺のものだ。誰にもやらん」

 そこには頑固たる意志があった。数秒間、2人はお互いを睨み合う。先に沈黙を破ったのはバクラだった。
「……なら、アンタだったら近づいても触ってもいいわけ?」
「……………勝手にしろ。だが、アテムに近づくのも触れるのも許さない。そんときは貴様を殺す」
「近づくくらい、いいじゃねーか。オトモダチなんだし」
「………俺がいるときは許す」
「はぁい、わかりましたー」
 適当な返事をした後、ごろりとそのまま後ろに倒れる。さすが国王の寝台、シーツも寝心地も最高だった。
「話は済んだ、お前用済みだからとっとと出ていけ」
「うわ、傷ついた。優しい弟君に体で慰めて貰いたいわァ」
「じゃあ一生傷つかないように俺が息のねを止めてやる」
「……遠慮シマス」
 両手を挙げて降伏のポーズをとる。するとユウギはチッと舌打ちをしてバクラに背を向けた。
「俺のアテムを奪うやつは何人たりとも容赦しな……うわ!?」
「背中ががら空きだぜ、王サマ」
 不意にバクラに背中から抱きつかれてユウギは驚く。そのユウギの抵抗がないのをいいことにバクラはうなじをべろりと舐める。
「ァ…っ……くそっ…放せよ」
 悪態をつくが強いものではない。
「さっきの続き、しようぜ」
 色気のある低い声で耳元に囁かれ、体がビクリと震えた。バクラの手が衣服の中に忍びこみ、直接肌を撫でられる。すっ…と胸から腹へとそれを移動させバクラはほくそ笑んだ。
「素敵な脇腹ですねぇ王サマ。でも弟君のほうがもう少し柔らかくていいけど」
「うるさい!なら触んな、ちくしょう!」
 じたばたと腕の中からもがき出ようとするユウギに小さく溜め息をついて抱きしめる力を強めた。
「バァカ。あんただから触りたいんです」
 ちゅ、とうなじに軽く吸い付く。途端にユウギの体温が少しあがった。
「あれぇ、王サマもお熱でちゃった?」
「……………うるさい」
 顔を覗こうとしても全力でよけられる。耳まで真っ赤になっていることから赤面しているだろうことは想像つくのだが、実際顔を見てみたい。しかし、やはり全力で避けられる。結構その仕草が可愛くてバクラは無意識に頬を緩ませていた。
「可愛いなァ王サマ………弟君にもそんな顔見せんの?」
「だまれ。次下らんこと言ったらお前のモノ引きちぎってやる!」
 今度は羞恥か怒りかわからないが、顔をまだ真っ赤にさせて食ってかかるユウギにバクラは手を移動させる。
「引きちぎられるのはちょっと………でも、ここで喰いちぎってくれンなら喜んで」
「なっ……ッア!」
 ツプッと指を後孔の中に入れる。ビックリしたユウギが力をいれ、侵入を拒まれるがゆるゆると壁を解すように指を動かすと少しずつ緩んできた。
「ヤッ…やめ…っ…」
 徐々に濡れた音がたちはじめ指も二本に増やされた。動きはゆっくりと慎重に。良いところを探し当てるように丁寧に動かされる。
「ん、ン…っ…」
 声を出さないように手を口にあてて必死にこらえている様子はそそるが、やはりイイ声で啼いてくれないとバクラとしてはつまらない。
「声、出せよ」
 耳元で囁いてもぶんぶんと首を横に振って拒否された。
「あ、そう」
 するとバクラは一端指を抜いて、ユウギの両手をつかみ縄で縛り上げた。
「声出すまでイかせねぇから」
「な!?止めろ!ほどけ!」
「そんな可愛くない声じゃなくってよ、色っぽい声で啼きな」
「ヤッ……!」
 再び指が忍び込む。先ほどとは違いとろとろにとけたそこは難なくバクラの指を飲み込んだ。
「んンッ…!…ぅ…」
 意地もあるのだろう。キュッと口を固く結び、頑として声を出そうとはしなかった。そんなユウギの様子にバクラも意地になってユウギのものも縄で根元をきつく縛った。
「やだ…!」
「やだじゃねーよ。おら、啼け」
「………」
「まただんまりか」
 また固く口を噤んだユウギにバクラが小さく舌打ちをする。
「まァいい、王サマには精々焦れてもらおうか」
 そう言うがはやいかバクラは溶けた後孔に自分のものを押し当てる。ユウギの体に震えが走り、バクラのものが侵入してきた。
「ひ…っ…」
 小さく悲鳴を上げて顔をのけぞらせ、はくはくと喘ぐ。
「なあ、喰いちぎってくれるんじゃねぇの?」
 軽い揺さぶりをかけてユウギのものを握るときゅう、と締め付けられた。
遊戯王 短文 : comments(0) : trackbacks(0) : pankmia
短文【最遊記:三空】鬱な悟空と乙女三蔵
 自分が欲の塊なんて百も承知。
 だからってこれを改めるつもりも正当化するつもりも、毛頭ない。





 死界をさまよう魚





 ○月×日。晴れ
 今日も三蔵は眉間にシワを寄せています。それはいつも通りなのですが、今日は別の所にもシワが寄っていました。

 それは俺の眉間です。



「……悟空、どうしたんですかね」
「三蔵さまと親子喧嘩でもしたんじゃねぇの?」
「いやでも、なんかちょっと違いません?雰囲気が」
「まあ確かに……どっちかっていうと、全体的に不機嫌、みたいな」
「『俺に触ると火傷するぜ』みたいな?」
「………ちょっと違うと思うぜ」

 八戒と悟浄が何やらひそひそと話しているのが聞こえたがそんなの気にならないほど俺はイライラとしていた。

 三蔵が俺を見ない。

 …ムカつく。ムカつくムカつくムカつくー!
 こんなに俺不機嫌なのに!気になんねぇの?隣の人がこんなに大きく舌打ちしてんのに!…………ちら、とも見てこない!何それ何それ!俺に関心もたねぇの?興味、ゼロ!?……もっかい、舌打ちしてみようかな。…………。…………。ふぅ、じゃねぇよ!何『マルボロさいこー』みたいな顔してんだ!俺はマルボロ以下なの?そんなモクモクしたものに負けんの?


 冗談じゃない!!


「さんぞう」
「なんだ」
「えっちしたい」
「ぶは!」

 なんだか後ろのほうでも『ぶは!』の二重奏が聞こえたが、気にしない気にならない。今日は四人部屋しか取れなかったから余計なものもいるけど、俺は気にしない気にならない。

「…ごほっ…げほっ…!」
「今日は特別にきじょーいでもいいよ」
「ぶっ!」
「三蔵がやれっていうならくわえるし飲むし」
「げほっ!」
「それとも強姦ごっこ?」
「これ以上しゃべんな馬鹿猿ー!!!!!」

 スパパンといつものハリセンで叩かれた。

「だって最近マンネリだよねー」
「しゃべんなァァァ!!!!!」

 むか

 しゃべんな、ってなに。俺間違ったこと言ってない。入れて突き上げて中に出す、それの繰り返し。マンネリしてたのは事実。

「そんなわけで、小道具を使いたいと思います。紹介します、にょいぼ……」
「やめんかァァァァ!!!!!」

 たんこぶが出来た。

「あ、の……三蔵。僕達二人、ちょっと込み入った話があるので、出てきてもいいですか?」

 いつもの笑顔を若干ひきつらせた八戒が悟浄となんども目配せしながら三蔵に話しかけた。悟浄は三蔵と目を合わせないよう必死だ。

「先に寝ててくださいねっ!僕達本当に遅く帰ってくると思うので!6時ぐらい!」
「ちょっとさいきん賭事もしてないし!腕なまっちゃうしな!」
「そうですよね!」
「そうだよな!」

 二人とも目を泳がせながら慌ただしく我先にと部屋を出ていった。

「てめぇら…!」

 三蔵が少し伸ばしかけたその手を掴む。

「さんぞー、二人きりだね」
「離せぇぇええ!!!!」
「八戒も悟浄も空気読めるやつで良かったよねー」
「読むなァァァァァ!!!!!」

 あは。三蔵の瞳孔、開いてる。綺麗だなぁ。紫色の宝石。覗きこむたびにキラキラが増すみたい。

「さんぞー…。いい匂い」
「っ…!」
「甘い、匂い」
「……煙草くせぇだろ」
「ん」
「……苦ぇだろ」
「ん」

 煙草の匂いは確かにする。確かに苦い。でもその奥にある匂いがあるんだ。甘い。とっても甘い。酔っ払ってしまいそう。

「さんぞうが食べ物だったら俺、絶対に空腹の時に食べる」
「あ?」
「だって一番美味しく食べられる」
「…………」

 勢いよく食べてしまうかもしれない。でも理性を残してゆっくりと味わいたい。………うん、なんか変な方向になってきたような気がするけど仕方ない。

「さんぞうの一番おいしいところはどこでしょう?」
「知るか、そんなもん。つーかしりたくもねぇ」
「肺はまずないよね。真っ黒だもん」
「うるせぇ」
「おっぱい……はないし」
「………あってたまるか」
「………でもこっちはある意味おいし……」
「下ネタに走んな!」

 三蔵の股間を見つめると本気でげんこつを落とされた。たんこぶが二段になる。

「コミュニケーションの一環なのにー」
「そんなパッションピンクのコミュニケーションあってたまるか」
「あるよ。例えば、体でコミュニケーショ……」

 たんこぶが鏡餅になりました。

「いたいよー。ドメスティックバイオレンスだよー」
「ペットの躾をしてなにが悪い」
「猿じゃねぇもん」
「自分でもよくわかってんじゃねぇか」

 あ。その顔好き。

 珍しく三蔵が目を細めて笑う。ちょっと眉尻を下げて少し口元をつり上げるの。なんか、好き。

「へへへ。好き」

 三蔵の膝の上に乗っかって、ぎゅーって三蔵を抱きしめる。綺麗な金髪に隠されたうなじを鼻でさらけ出し唇を寄せる。

「首」

「胴」

「腕」

「足」

「頭」

 口に出しては言葉を消す。



「心臓」



 なんか俺、狂ってるみたい。狂わされてる……?いいや、狂おうとしてる。
 三蔵は言葉も発せず動きもしないでただ静かに座っている。俺を拒絶するのでも受け入れるのでもない。その静かで排他的な雰囲気はどこか居心地がよかった。

「俺ね、三蔵のこと大好きだよ」

 本当に大好きだよ。こんなに素敵な人、他にはいない。

「なんかね、三蔵を見てるとね、ぶわーて泣きたくなんの」

 輝いてるものを見ると無性にに泣きたくなる。いいなぁ、素敵だなぁ、あったかいなぁって。救われてるなぁって。

「きっと一家に三蔵一人は欲しくなっちゃうかんじ」
「なんだそりゃあ」

 三蔵が静かにつっこみをいれた。二人で少し静かに笑う。

「さっき言った、体の部分に、」
「………」

 言葉をきった俺の背中を三蔵が少し撫でた。

「……俺が、染み込めばいいなぁって思ったんだよ」

 言い切った途端俺は泣き出してしまった。自分でも、何故涙が堰を切ったかのように流れるのか不思議だった。別に悲しいわけでも苦しいわけでも、まして嬉しいわけでもない。ただ、三蔵への欲が水盆からあふれただけのこと。
 俺の涙が三蔵の法衣と髪を濡らす。濡れた金糸はなお一層と輝いていて俺にはとてもまぶしい。
 ここよりもずっと遠いところに、死海という湖があるらしい。そこには、生物が全く住まないんだってさ。でも、もしそこに、魚がいたとしたら?そこの海水は全く身に合わなくて苦しくて、死にそうになって、それでもそこにいたいと思う魚がいたとしたら。
 もしそうなのだとしたら俺と一緒だ。目が潰れてしまうほど眩しくて、三蔵のことを思うと身が裂けそうなほど苦しくなって、死にたくなるほど大切に思う。それでも、一緒にいたい。死んでもいいって思うほど。
 その考えはなんて陳腐で稚拙で惨めなことだろう。呆れてものが言えないとはこのことだ。
 俺の肩に頬を寄せる三蔵は俺の思考なんて全くわからないだろう。わからなくてもいい、別にわかってもらわなくてもいい。三蔵は、そこに居るだけでいい。
 徐々に涙も引いていき、腫れぼったい瞼と心地よいまどろみを残していった。
 うとうとと、意識が現実と眠りの狭間で揺れていると体を少し起こされた。少ししたあとに唇に柔らかい感触。

 あ、ちゅーしてる。

 軽く押し当てられたそれの感触に酔って俺は瞳を閉じる



「………ここにも、染みたな」



 あぁ、そうだね。そこも、あったね。

 もう一度軽く重なる。少しだけ啄まれて解放された。







 窓の外から犬の遠吠えが聞こえる。威嚇するように発せられたその音は静かな夜に寂しげに響いていた。でも翌朝になったら、きっと鳥のさえずりが聴こえるはず。

 その音はきっとどこまでも幸せを届けてくれるものに違いない。




おわり
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